(18)液体窒素を使った小実験群


 


↑実験風景(実験室前ステージ)



準備物:液体窒素 マシュマロ スポンジ バナナ 釘 バラ 風船 缶詰の缶 線香 ビニール袋 
磁石(ネオジム磁石) ゴムボール


手 順&仕組み:

@ 液体窒素をビーカーの中に注ぐ。

 


↑液体窒素をビーカーに注いだ後。



 液体窒素は沸点(液体から気体になる温度)が-196℃と非常に低温のため、常温でも沸騰が起こっている。ビーカーからは白い煙が立ち上っている。


A 液体窒素を(少量)手にかけても・・・。

 液体窒素は、体温(約36℃)ほどの温度のものに触れた場合、その沸点をはるかに上回っているため、一瞬で気化してしまうので、手に短時間触れただけならば凍傷などを起こさない。ただし、長時間、大量に接触した場合は、凍傷になるので注意。


B 液体窒素にマシュマロを入れる。
C 液体窒素にスポンジを入れる。
D 液体窒素にバナナを入れて、硬くなったバナナで釘を打つ。
E 液体窒素にバラを入れて、バラをバラバラにする。

 液体窒素は常温では見られないような様々な変わった現象が起こる。これらはそれのほんの一部であり、低温において物質が固くなったり、弾性力(元に戻ろうとする力)を失ったり、といったことを観察できる。

 


↑ソーダアイス
(ではなく、スポンジに竹串をぶっ刺して、液体窒素に投入したもの。
磁力線や電気力線のような白い線が観察できる。)



 


↑ソーダアイス破壊。



 注意:スポンジは、液体窒素の容器から出した際に、液体窒素を大量に吸いこんでいるので注意が必要。
    「バラがバラバラになってしまいました!」のギャグは、伝統として受け継いでいきましょう。


F 液体窒素に風船を投入する。


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↑液体窒素に入れてしぼんだ風船が膨らんでいく様子。
(左の写真は拡大画像)



 液体窒素によって、中の気体が収縮し(シャルルの法則)、さらに、一部は液体になることによって、その体積は著しく減少する。しかし、液体窒素から出した風船は再び元の大きさに戻る。

 注意:一度、この実験に使用した風船は割れやすくなっているので注意が必要。


G ビニール袋に入れた酸素を、
液体窒素に浸すと・・・。


 


↑液体酸素にネオジム磁石を近づけている様子。



 上の写真で、ビニール袋の中の液体酸素が、青色に染まっているのが確認できるだろうか。(どうしても見えない場合は、パソコンの画面から若干離れて見てください。)このように、実は液体の酸素は青色(気体は無色)であり、しかも、ネオジム磁石のような強力な磁石を近づけると、液体酸素の磁石にくっつくという性質が確認できるのである。



H 液体窒素に投入して固めたゴムボールを床にたたきつける。

 注意:周囲の安全を確保した上で行いましょう。