(17)炎色反応
準備物:各種陽イオンを含む薬品(塩化リチウム 酢酸ナトリウム ヨウ化カリウム
塩化銅(U) 塩化カルシウム 塩化ストロンチウム 塩化バリウム ホウ酸)
食塩(塩化ナトリウム) 卵の殻(炭酸カルシウム)
メタノール 霧吹き ガスバーナー
手 順:@
それぞれの薬品がメタノールに溶けた溶液を、ガスバーナーの炎に向けて噴射すると、溶液に含まれる陽イオンの炎色反応を観察できる。
A 卵の殻や食塩も、ガスバーナーの炎であぶると、炎色反応が観察できる。
仕組み:物質を構成する原子は、中心の陽子と中性子から成る原子核と、その周りを電子が飛び回る電子殻からできている。電子は、内側の電子殻にあるものほどエネルギーが低く、外側の電子殻にあるものほどエネルギーが高い。そこで、原子を炎の中に入れると、通常よりもエネルギーの高い状態となるので、電子が励起されて外側の電子殻に移り、安定化を図ろうとする。しかし、炎から出て通常の状態になると、そのままの状態では不安定となり、電子がより内側の元の電子殻に戻る。その時に余剰のエネルギーが電磁波となって放出され、その電磁波が我々の目に見える可視光線の領域だった場合、炎色反応として観察できるのである。
リチウムイオン→赤色
ナトリウムイオン→黄色
カリウムイオン→赤紫色
銅(U)イオン→青緑色
カルシウムイオン→橙色
ストロンチウムイオン→紅色
バリウムイオン→黄緑色