(16)黒糖?
準備物:砂糖 濃硫酸
手 順:砂糖をビーカーに入れ、上から濃硫酸をかけると、黒い物質が白煙をともなって盛り上がっていく。
↑盛り上がってくる黒い物質
仕組み:濃硫酸(H2SO4)は、様々な性質を持っている物質である。その性質のひとつとして、ヒドロキシ基(―OH)等を持つ物質を分解し、酸素と水素を水として奪うという性質があり、これは「脱水作用」と呼ばれている。砂糖の主成分である、ショ糖(別名:スクロース)C12H22O11は、分子内にヒドロキシ基を多数持っており、次に示すような反応によって、水と炭素にまで分解される。
C12H22O11 →
12C+ 11H2O
この時生成した炭素が、発生した水蒸気などの気体によって上に押し上げられて膨らみ、盛り上がっていくのである。
注 意:黒糖ではないので食べてはいけない。未反応の硫酸が残っています。
反応中に発生する白煙は、なるべく吸い込まないように気を付ける。そのため、外で行うことが望ましいが、室内で実験する場合は、必ず風通しの良い場所で行うこと。